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『MILK』と『W.』(1) [映画・映像]

 何故か政治家の伝記映画を2本観た。

 「MILK」と『W.』。アメリカ本国から半年遅れの公開である。今の時代、ネットでアメリカのニュースには毎日触れることのできる環境にあるのだから、時差なく公開ができれば良いのでは? 特に二本とも大統領選挙の年に公開ということに一つ意義があったタイプの映画だ..と、劇場の客の入りを見るにつけとても気になってしまった。

「MILK」MILK

 ガス・ヴァン・サント監督でショーン・ペンが主演、アカデミー賞の主演男優賞と脚本賞をとったらしい…という情報だけで何となく気になって観に行ったのだが、なんと「ハーヴェイ・ミルク」の話しだったということが見始めてからわかった。この簡単に情報が採れる時代に珍しい…というか鈍いというか。以前ドキュメンタリー作品を観ていたにもかかわらず、MILK=ハーヴェイ・ミルクと繋がらないのだから、それだけ「ハーヴェイ・ミルク」から遠く離れていたということか。

 ガス・ヴァン・サントの映画は、ここ数年「Gerry」「Elephant」「Paranoid Park」と観て感心していた。それ以前の映画も数本観ているのだが、これといった印象を持てずにいて、強いていえば、監督作ではない「KIDS」で名前を再認識していた程度だった。
 前記の3本に関しては、その音と映像に信を置いた作り方が気に入っていて、映画としての「リアル」の在り方に関して示唆に富んでいる。その点でツァイ・ミンリャンの映画と同じ感覚で観ていた。

 映画においての「リアル」には様々な在り方がある。個人的には「夢のようにリアル」だったとか、「幻覚のようにリアル」だったという在り方が好みだが、結局受け手の「記憶」や、もっといえば「心の問題」として「リアル」であるかどうかが問われる…と書くとスタニフスキーのメソッドの様である。ぼくは自分が観客として「感情の記憶」なり「感覚の記憶」なりを観ている間にフル稼働できるような作品を求めていて、近年のガス・ヴァン・サントの映画にはその楽しみがあった。ただ、観に行くと映画館がガラガラなのが気になってはいた。3作とも「悪夢のように美しくリアル」であり、トラウマになりそうな映像体験ではある。こういうのは嫌われるのだろうか? …と書いたところで、そもそも30年以上にわたってギッシリ満員の映画館にはほとんど行ったことがないのだから、昔からそういうチョイスをしているだけであることに思い当たった。映画の興行というものを自分でやってみて、客の入りが気になり出しただけのことだ。

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